自動車に使われる「熱交換器」とは?

車内

液体や気体を用いて熱エネルギーを交換し、物体の加熱や冷却をする「熱交換器」という機器があります。熱交換器が使用されている場所は幅広く、例えば、家庭用の冷暖房機器に導入されていたり、食品製造、冷蔵保管などの産業用として使用されたりします。

自動車にも、この熱交換器は使われています。自動車の熱交換器は、主に自動車の部品などを冷やす目的で使用されます。例えば、エンジンやエンジンオイル、空気、排気ガスなどです。これらを冷やす際に使う冷却装置に、熱交換器が導入されています。

自動車に使われている熱交換機

自動車にはさまざまな熱交換器を使った冷却装置が搭載されています。どのようなものがあるのか見てみましょう。

【ラジエーター】
自動車のエンジンを冷やすための冷却装置です。自動車は、燃料を燃やし、その際に発生するエネルギーで走行しています。しかし、エネルギーの生成に伴い、エンジンの温度が上昇するため、放置していてはオーバーヒートが起こります。最悪の場合、エンジンの焼き付きや車両火災などのトラブルが発生します。オーバーヒートのリスクを下げるために、エンジンを冷却する必要があります。

【オイルクーラー】
潤滑油や油圧機器の作動油などのエンジンオイルを冷却する装置です。高温になったエンジンの熱を吸収してオイルパンに運ぶ役割を担っているのがエンジンオイルです。そのエンジンオイルを冷却するために使われるのがオイルクーラーです。高速で走行するスポーツカーやレーシングカーに取り付けられているケースが多いです。

【インタークーラー】
過給機(ターボチャージャー)が搭載されている自動車に使われる冷却装置です。ターボチャージャーを搭載した自動車は、空気を圧縮してエンジンに送り込むことで、本来排出されるエンジン量以上のパワーが出せるようになります。しかし、この時空気が非常に熱を持ちます。インタークーラーは、コンプレッサーから入ってきたこの熱を持った空気を冷やし、タービンに送る役割を担っています。

【EGRクーラー】
エンジンルーム冷却水を用いて排気ガスの温度を下げる冷却装置です。EGRとは、排気再循環(Exhaust Gas Recirculation)の略語です。燃焼済みの排ガスを燃焼室に取り込み、再利用するシステムを指します。エンジンの燃焼効率を高めると排ガス中の窒素酸化物の量が増えるため、排ガス中の窒素酸化物の量を抑える目的でEGRが使われます。EGRクーラーは、このシステムの働きを高めるために使われます。

以上のように見ると、自動車は高温になる箇所が多くあり、しっかりと冷却する必要があることが分かります。単に冷却装置を搭載するだけでは意味がなく、冷却装置がしっかりと働くことも重要です。質の高い熱交換器を搭載した冷却装置製品を購入しましょう。フィンコイルタイプ製品制作のコーヨーラドではさまざまな熱交換器に対応しています。実際の制作にあたってはこういった会社へ依頼することになります。最近は、熱伝導率の高いアルミプレートのフィンコイルタイプが注目されているようです。フィンコイルも、素材によって性能が変わるため、コストとの兼ね合いを考えて比較しましょう。